待機児童緊急対策本部第1回会合 保育園探しに奔走するママの声聞く

 保育園の入園審査に落ち、子どもの預け先が見つからないという匿名ブログへの共感の広がりとともに待機児童の問題への注目が高まっている。政権にあったときも含め、一貫して子育て支援に重きを置いてきた民主党は15日、この問題解決に一層力を注ぐため待機児童緊急対策本部を設置し、国会内で第1回会合を開催。実際に預け先が見つからずに苦労しているママらから話を聞いた。

 司会を務めた事務局長の山尾志桜里衆院議員は、待機児童の窮状を国会議員に伝えるためにママたちから9日に寄せられた2万7682人の署名を前に、「赤ちゃんをだっこしながら保育園をいくつもまわり、そんな大変な状況のなかで国会まで声を上げにきて下さった。皆さんにここまでご負担をかけないと政治に声が届かないことを申し訳なく思う」と表明。そして、皆さんの行動を無駄にしたくない思いでいっぱいだとして、「皆さんの声をしっかり聞いて結果を出していく」と力を込めた。

 本部長の岡田克也代表は「年金、医療、介護を社会保障3事業としてきたが、民主党は政権にあったとき、そこに子ども・子育てを加え、社会保障4事業と位置づけを変えた。消費税を上げるなか、まずは7千億円を子ども・子育て予算としてプラスして投入することを決めた。子ども・子育てを重視する方向にかじを切ったと自負している」と述べた上で、しかし現在、待機児童の問題が解決していないことへの懸念を示した。「今回のブログは、そうしたことが端的に表れた例だと思っている。皆さんのお話を聞かせていただき、国会に法案も出し、与党も巻き込んで、苦しまれる方がなくなるような政策を実現していく」と語った。

赤ちゃんを連れて会合に参加した皆さんから話を聞いた

赤ちゃんを連れて会合に参加した皆さんから話を聞いた

 会合に参加した母親から現状や悩みについて発言があった。(1)第3希望の認可保育園に入ることができたが、実は会社は1年休業が認められているが、10月生まれなので1歳を待って入園すると9月、10月入園となり、その時点では保育園の空きはおそらくないことから子どもを1歳までは手元で育てたいと思いつつ前倒しの4月入園を決意した。また、母親ではあるが職場に戻れば会社員として働き経済効果を上げる役割を担う一員である。しかし、保育園が見つからないために職場復帰できないとなると経済効果の減退にもつながるのではないか(2)9日に国会へ署名を提出しに来て以降、第2希望の区立の小規模園にやっと入ることができたが、保育園が見つからずに職場復帰できない人を職場内で多く見てきた。自分が妊娠したときも職場では認可保育園をあきらめるのが普通というアドバイスを多く受け、妊娠3カ月のつわりがひどい時期から保育園探しをしてきた。50人待ちと言われた保育園、生まれてからしか申し込めない保育園でも100人待ちだなどと当たり前のように言われた。とにかく妊娠中や出産後すぐの体調もまだ戻らない段階で保育園を探し回っている厳しい状況にある(3)保育園が見つからないと自分たちが築いてきたキャリアも継続できない。保育園の確保が安定すれば企業も安心して子育て中の女性を雇用するようになると思う(4)妊娠中から保育園を探し続け、4月時点の入園では認可も無認可もいずれも保育園が見つからない状況なので、育児休業を延長して次の4月の入園を目指しているが1歳の入園はさらに狭き門になるので見つかるか不安(5)1人空きが出たという連絡を受けたところは月17万円かかるところなので経済的な負担は大きい。毎日毎日保育園を見て歩いている(6)早生まれだと4月の段階で小さすぎるために預けられない自治体もある(7)2008年の段階で子育てしていたが当時も近くに保育園が見つからずにタクシーで通うような状況だったが、保育園が見つからない状況が当時以上にひどくなっていることに憤りを覚える。近所のお友達は認可にも無認可にも入れずに月額20万円を払って私立の「お受験園」に通わせている。地域によっては幼稚園さえ入れない。こういったことの背景には国の予算不足があるのではないかと思う――といった声があった。

 ある母親は、「保育士の待遇改善が必要だ。保育士の給与を1万円程度上げたいという話を聞いたが、それでは全然足りない。蓮舫代表代行が待遇改善には最低でも4万円程度必要とSNSで発信していたので、ぜひやってほしい。保育士さんの待遇を改善して保育園不足の現状を改善してもらうことが今日ここにこられなかった保育園を探している私の友人たちの要望だ」と話した。

会合の途中、歩き回るお子さんに手を差しのべる岡田代表と笑顔で見守る蓮舫代表代行

会合の途中、歩き回るお子さんに手を差しのべる岡田代表と笑顔で見守る蓮舫代表代行

■待機児童緊急対策本部の役員構成

  • 本部長 岡田克也代表
  • 本部長代行 蓮舫代表代行
  • 副本部長    山井和則ネクスト厚生労働担当、阿部知子ネクスト内閣府特命担当男女共同参画・子ども)
  • 事務局長 山尾志桜里ネクスト法務担当・衆厚労委理事
  • 事務局次長 黒岩宇洋国民運動委員長
  • 事務局次長 石上俊雄政調副会長
  • 事務局次長 磯崎哲史政調副会長
国会まで足を運んでくれた皆さんに謝意を示す岡田代表と山尾議員

国会まで足を運んでくれた皆さんに謝意を示す岡田代表と山尾議員