【衆院本会議】「安倍政権は若者と女性の敵」山井議員が派遣法改悪反対討論

 衆院本会議が11日昼に開かれ、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律等の一部を改正する法律案」(労働者派遣法改正案)の採決が行われ、与党などの賛成多数で可決、成立した。政府が提出し参院で与党提案によって施行期日など一部が修正され、衆院に回付されたもの。

 採決に先立ち、同改正案および与党と維新の党が衆院で修正可決した「労働者の職務に応じた待遇の確保等のための施策の推進に関する法律案」(同一労働同一賃金推進法案)に反対の立場で、山井和則衆院議員が「断固反対」だと討論を行った。

 派遣改悪法案について山井議員は、6月19日に衆院本会議で強行採決され、施行日を9月1日から30日に修正するなどして参院から回付されたが、本日は11日であり、政省令の整備等をしたら周知期間は数日しかないとして、前回の派遣法改正でも周知期間は6カ月だったことを踏まえも、周知期間さえも確保しないままの大改正の強行は滅茶苦茶だと批判した。

 山井議員は今回の改悪が若者の、かつ女性の敵だという2点に絞って問題点を指摘した。「若者が正社員になりにくくなり、一生、派遣の若者が増える。10年間、製造業派遣で働く30代の男性は『結婚どころか恋愛すらできない。俺の人生を返して欲しい』と言っていた。正社員などと比べると派遣労働者の結婚率は半分だ」と実態を問題視し、本来、政治とは、若者に安定雇用や夢と希望あふれる人生を提供するものであるべきだと述べた。

派遣法改悪に断固反対の討論を行う山井議員

派遣法改悪に断固反対の討論を行う山井議員

 安倍総理が「改正で派遣労働者が正社員になる道を開く」と説明している点についても「間違っている」と指弾。ドイツでは、今回の改悪と同様に派遣法の規制緩和を2003年に行ったが、5年間で派遣労働者が2倍以上に増えた例を示した。また、新聞の最新調査でも派遣労働者の約7割が改悪反対を表明している実態を踏まえ、「派遣労働者が正社員になりにくくなり、『一生、派遣』の労働者を増やす、当事者の声を無視した改悪は許さない」と断じた。

 派遣労働者の6割は女性だが、出産時の育児休業取得率はたった4%で、正社員女性の取得率40%と比べ10分の1に過ぎない点、また今回の改正で、今までは期間の制限なく働けていた秘書やパソコン業務などに従事する、多くが女性である専門26業務の派遣労働者約40万人の雇用に新たに3年の期間制限が入り、雇い止め、解雇になる危険性が高まることに言及。女性の敵である改悪内容を列挙した。

 「参院で行った修正では全く不十分であり、断固反対。さらに、修正により実効性がなくなった同一労働同一賃金法にも反対だ」と山井議員は力を込めて表明するとともに、「安倍総理は、正社員への道を開くと言いながら正社員を減らす派遣法改悪を行い、賃上げと言いながら賃金の低い派遣を増やす、平和安全法制と言いながら戦争に加担する、女性活躍推進と言いながら派遣の女性を苦しめ、加えて、自民党総裁選で女性候補の立候補を阻止する、女性の活躍推進どころか女性の活躍妨害だ」と批判。「安倍政権は言行不一致政権。安倍政権は、若者の敵、女性の敵、平和の敵」「施行日が19日後に迫った労働者派遣法を、本日強行に採決し、来週、安保法案を強行採決するのは、国会の歴史を汚す暴挙だ」と断じ、反対を強く表明した。