民主党都連男女共同参画委員会は、8月4日(月)に東日本大震災で被災した福島県被災地視察を行った。防災対策に子どもの視点を盛り込むため、福島県において被災した子どものケアに取り組んでいる施設や団体等を視察し、これまでの子どもたちや家族、保護者への支援活動について及び支援者支援について、また、それから見えてきた課題と今後の支援の在り方について、お話を伺った。

 

 


 「ふくしま子ども支援センター」は、震災後は厚生労働省から、現在では福島県からの委託を受け、被災地の中長期にわたっての支援ニーズに対応して、子どもや保護者への支援を行なっている。震災後の子どもの成長環境の課題、親や家族の喪失、学び成長する機会の喪失、居場所の喪失、当たり前にあった遊びの環境の喪失、これらの問題は、家庭や学校だけで支えきれるものではなく、連携・共同が不可欠である。子どもや家族に寄り添い支える支援が重要で、これ以上、機会喪失を拡大しないようにするため、国をはじめ、社会全体のサポートがまだまだ必要な段階にある。本当の復興は、子どもがその地域で育ち、次世代への地域への継承がなされることだが、除染が進み、放射線量が低減しない限り、子どもを元の町で育てることは難しいと考える親、若い世代が多い。復興への道筋をしっかりと示しながら、子どもを持つ親世代や若い世代が希望を失わないような支援、つながりを保ち続けられるような支援が必要である。


 次に視察した「一般社団法人ふくしま連携復興センター」は、直接の支援を行う団体ではなく、NPO法人等が加盟するいわゆる「中間支援団体」であり、震災後の2011年12月に一般社団法人化し、活動のミッションは「ネットワーク全体を俯瞰して、『抜け』『漏れ』のない支援をしていく」、活動のビジョンを「『福島の新たな価値を創造する多様な主体の良きパートナー』を目指す」としている。具体的な活動としては、①協働推進事業、②情報収集・発信事業、③研究・提言事業の3つの柱がある。行政や企業、NPO、市民が協働して支え合いの社会を目指すための復興支援をしている。

 最後の視察地である屋内遊び場「ペップキッズこおりやま」は、1900平方メートルの敷地に、子どもの発育発達に合わせた各種遊具を設置しているほか、食育のためのキッチンスタジオ、セミナールーム、食品の放射線測定コーナーも設けている。また、臨床心理士が館内を巡回したり予約を受けて子育て等の相談にあたっている。4月からは三輪車サーキットを屋外の軒下に移設するなど、外遊びへの誘導を積極的に図っている。原発事故後、屋外での活動時間が制限され、運動不足による肥満や運動能力の低下、ストレスなどの弊害も課題になっている。震災後3年余りたち、空間線量の低下とともに県内では今後、屋外遊び場を整備しようとの動きもある。

 

 


 三団体とも、子どものケアを上からの支援ではなく、地域包括し、協働して支え合える社会を目指すための復興支援を行っている。今後の自治体での活動に活かせる視察となった。

(報告:東京都連事務局)