女性議員ネットワーク会議 「重点施策・行動計画案」「アピール案」総会で了承

 党女性議員ネットワーク会議総会・研修会が10、11日の2日間の日程で東京都内で行われ、11日の総会には大畠章宏幹事長、菊田真紀子幹事長代行も参加した。総会は南関東ブロック世話人の曽我部久美子神奈川県議会議員の司会で進行され、冒頭では東日本大震災から2年8カ月にあたる日であることから参加者全員で黙とうした。

 続いて、2013~14年重点施策・行動計画案「共に生きる、支え合う社会を目指して」と「女性議員ネットワーク会議アピール案」(下記ダウンロード参照)が示され、参加者の拍手で了承された。2013~14年重点施策・行動計画案は遊佐美由紀・宮城県議会議員が内容を示し、堤かなめ・福岡県議会議員が補足報告した。

 重点施策では「安心して生きる」「安心して働く」――の2つの柱を掲げた。

 第一の柱「安心して生きる」では(1)性暴力、あらゆるハラスメント、人身取引、DV、ストーカーなど、女性に対するあらゆる暴力を禁止する法律の制定(2)少人数学級の拡充など教育の充実、虐待・いじめ対策、子どもの権利条約の実効性確保(3)被災地の復旧・復興に男女共同参画の視点を組み込む――ことを提示。
 第二の柱「安心して働く」では(1) シングルマザーへの支援など、女性・子どもの貧困解消や格差是正(2)配偶者控除を撤廃しライフスタイルの選択に中立な税制、同一価値労働同一賃金など均等待遇の実現(3)子育て支援の充実、ディーセントワーク、ワークシェア、ワーク・ライフ・バランスの実現――を目指すことにした。
 アピールでは「『民主党女性議員ネットワーク会議』に集う私たち一人ひとりは、日本のどこで暮していても、女性も男性も、子どもも若者も高齢者も、障がいのあるなしにかかわらず、一人ひとりが大切にされ、その人らしい人生を歩むことができる「共に生き、支え合う社会」を構築するため、全国の仲間と手を携え、心と力を尽くして粘り強く取り組みます!」と表明した。

あいさつに立った大畠幹事長

あいさつに立った大畠幹事長

 党代表としてあいさつに立った大畠幹事長は、(1)民主党女性議員が一人もいない都道府県をなくすための環境整備(2)経済政策優先で雇用問題をないがしろにしている安倍政権への追及強化(3)非嫡出子の法定相続分を2分の1と定めた民法改正に向け戸籍法改正について否定する考えを示している自民党への追及強化――等の3点に言及した。

 現在、民主党所属の女性国会議員は12人(衆院3人、参院9人)だとしたうえで大畠幹事長は、「自治体議員の皆さんが264人なので、民主党の女性議員の数は合計276人である。女性議員がまったくいない都道府県連が9つあるので、これをゼロにすることを目指し、各都道府県連に最低1人の女性議員がいるようにしていきたい」と表明し、環境整備を党として後押ししていくとした。
 第二には「最近の自民党内の動きでは雇用問題への姿勢が非常におかしくなっている。経済優先で雇用は後回しだ」と問題視し、「雇用の安定がなければ暮らしの安定がないし、暮らしの安定がなければ社会の安定もない。雇用問題は安定社会をつくるために大変大事なことであるから、民主党としては、こうした問題を真剣にとらえていく」と強調した。
 第三には非嫡出子の法定相続分を嫡出子の2分の1と定めている差別規定を削除する民法改正をめぐる議論において、自民党内で民法改正はいいが戸籍法改正はダメだといった指摘が出されているとの報道を踏まえ、「矛盾をはらんだ自民党ということは明らか。民主党はこの点を指摘をしながら他の野党と連携して、適切に民法改正と戸籍法改正が正常な形で進むようにしたいと思う」と語った。
 さらに、女性委員会からの要請を受けて男女共同参画委員会と改名して今後活動を展開することになる同委員会について、「社会的にも、党の運営でもたくさん課題があるので、皆さんの御協力をいただきながら進めていく。また男女共同参画の課題については、いただいた指摘を国会での議論を経て各党間で共有してその流れを強くし、問題を解決できるように努力していく」と強調した。

菊田真紀子幹事長代行

菊田真紀子幹事長代行

 続いてあいさつに立った菊田幹事長代行は郡委員長の前任として女性委員長をつとめていたとしたと自己紹介し、「これからの民主党を再生していくためには女性の視点、女性の声が大事だから提案してくれという大畠幹事長からの指示を受け、幹事長代行をつとめている。いろんな形で皆さんの声を幹事長にお伝えし、党の再生のためにがんばっていく」と表明した。

 また、「1946年に新憲法のもとで戦後初の婦人参政権を得て日本は民主主義国家として歩み始めたが、この間国会議員の中で女性が誕生したのはわずかに346人で、男性の国会議員が3701人誕生したのと比較すると67年間かかってもなお女性の政治改革が思うように進まないのが現状」だと指摘。そのうえで、「国民の知る権利」の侵害に繋がりかねない内容で、「報道の自由」も脅かされる危険性がある特定秘密保護法案を強引に成立させようとしている政府自民党に対し、きっちりと対峙していく考えを表明。12月6日までの残る会期に力を尽くして行くとした。

郡和子女性委員長

郡和子女性委員長

 総会に先立ち行われた研修会では「党改革の目指す方向について」大畠幹事長が、「地方組織改革について」斎藤嘉隆組織委員長代理が、「女性委員会の活動について」郡和子女性委員長がそれぞれ講演し、意見交換を行った。

 党改革の方向性に関して大畠幹事長は結党以来の原点である「市民が主役の民主党」という基本姿勢に立つことこそが民主党に求められているとして、幹事長就任以来、その理念のもとで行動してきたと報告した。また、女性委員会からの要請を受けて(1)女性委員会から男女共同参画委員会への名称変更(2)党役員、「次の内閣」ネクスト大臣などへの女性議員の登用促進(3)マニフェストに明記した通り男女共同参画社会を推し進める――の3点を取り上げ、実行に移して行くと語った。

 郡委員長は女性議員を増やすための制度、しくみについて、女性議員ネットワーク会議に参加する全国の都道府県の女性議員の意見をもらい、代表に、または役員会の場で問題提起していく意向を示した。また、男女共同参画関連の組織があるのが47都道府県連中26にとどまることを踏まえ、早急に組織づくりに着手してもらえるよう党本部からの働きかけ、環境整備を行うとの方針を語った。さらに「子ども政策をはじめ、男女共同参画の視点での政策を打ち出してきたのは、やはり民主党が一番」「高校授業料の無償化をはじめ、子どもたちの政策を議論し、これほど前に進めた政権が歴代政権にあっただろうか」と訴え、これまで以上に民主党がリードする形で、子ども政策、男女共同参画政策を推し進めていこうと力を込めた。

 安倍内閣が進めようとしている女性政策は、小宮山洋子前厚生労働大臣当時に推し進めた「働くなでしこ大作戦」の焼き直しに過ぎないとも指摘するとともに、その内容は一部の恵まれた女性だけが優遇されるものに過ぎないとの見方も示し、「民主党はそうした見掛け倒れの女性政策ではなく、すべての女性の引き上げに繋がる女性政策を打ち出していかなければならない」と強調し、政府与党との対立軸を明確にする形で政策を提示していく考えを表明した。


PDF「「民主党女性議員ネットワーク会議」2013年~2014年 重点施策と行動計画(案)」「民主党女性議員ネットワーク会議」2013年~2014年 重点施策と行動計画(案)

PDF「「民主党女性議員ネットワーク会議」アピール(案)」「民主党女性議員ネットワーク会議」アピール(案)

 総会前日の10日は、最近問題が指摘されている働く女性が妊娠・出産を理由として解雇や雇い止めをされる「マタニティハラスメント」をはじめとするハラスメント問題を中心とする「女性の活躍と環境整備」をテーマに専門家による講演とパネルディスカッションと各地に設置されつつある性暴力被害者を支援する「性暴力ワンストップセンターの活動」について研修。総会前には「就労困難者の就労支援について」をテーマに様々な理由により就労が困難な立場の方々をの就労支援を行っている企業の活動について、また党改革・地方組織改革について大畠章宏幹事長をはじめ担当役員を講師に研修を行った。

懇親会にかけつけた海江田万里代表

懇親会にかけつけた海江田万里代表

 また、懇親会には海江田万里代表も駆けつけた。海江田代表はあいさつの中で「現在次期衆院選挙に向けた1次公認内定の選定作業を進めている。既に第1回集約分で4人の女性の公認を内定しているが、第2回集約に向けてさらに積極的に女性の擁立を進めていきたい」と述べるとともに、「民主党は新人女性候補者支援策として『WS(Water&Seeds:種と水)基金』を設けているが、女性候補の擁立と支援に積極的に取り組んでいきたい」として、女性候補の擁立支援に前向きな姿勢を強調した。

男女共同参画社会の推進を確認し、参加者で記念撮影

男女共同参画社会の推進を確認し、参加者で記念撮影